J3リーグ誕生の傍らで〜JFL事務局長インタビュー第2回

去年がそうでしたね。6チームがどれになるのかって話の中で、いろいろな意見や予測がファンの中でありましたが、予選リーグ2勝1分で落ちた福井やFC大阪が最有力候補だろうと思われていたら、ふたを開けてみるとまさかのヴァンラーレ八戸FCFCマルヤス岡崎でしたからね。

入会発表時写真

JFL入会発表会見の様子

加藤僕もそういう意見とかを目にしてましたよ(笑)まあ予想って言っちゃうとう失礼かも知れないけどさ、皆さんの想いもあるだろうし、チームの好き嫌いもあるだろうしね。これは僕が去年(2013年のJFL表彰式でのインタビュー時)も話したと思うんだけど、福井(サウルコス福井)と八戸を比べるとね、差はとても小さかったし、本当はどこが入っても決しておかしくはなかったのも事実だし、最後まで選ぶ側としては迷いもあったのは事実だよね。やっぱりさ、それぞれの項目でもこっちの方が良い、いや、こっちはこういうところに優れているとかさ。

細かく言うと、審査において5つのポイントを作ったということはもう言っていると思うけど、その中でもやっぱり「お金」という部分だけはやっぱり重視した。こんなことを言えば「やっぱり金かよ」なんて思われるかも知れないけど、リーグを運営している側とすれば、やっぱりここは一番大事なところでもあるし、ここのポイントは他の項目と比べたら倍ぐらいというか、10点満点ぐらいで評価した。あとの地域の盛り上がりや、クラブの組織構成、地元協会との連携などその他の項目に関してはそれぞれ5点満点ぐらいで評価して、僕やリーグの人間で情報を整理して、なんとか理事の皆さんに決めてもらいやすいような状況を作って昇格するチームが決まった訳だけどさ、学校のテストの様に明確な正解というものがある訳ではないから、ここは「5点」とか、ここは「3点」とか簡単に決められなかったのも事実なんですよね。だけど、なんとか理事の皆さんに決めてもらいやすいような状況を作らないといけないわけでしょ。意図的に作るわけじゃなくて、理事の皆さんに議論していただくための最低限のそういうのを作らなきゃいけないから。

昨年は特別で、今年はまずは基本この地域決勝の12の決勝ラウンドに行くのは1~4って順位がつくのは分かりやすいですけど、残りの予選ラウンドで敗退した8クラブに関しては今おっしゃっていたチェックポイントの5項目ぐらいを。

加藤チェックポイントの5項目ってのはよけといてもらって、まあ中身をね。財政面とかそういうのを見て。

数値化はできないですけど、ランク付けぐらいの感じで。

加藤そういうことがあるのかどうかはちょっと分かんないけど、例えばレノファ山口FCがJ3上がりましたとして、JFL側に3チーム枠ができました。まあ4チームの可能性もあるんだけど、仮での話だけどね。で、地域リーグの1位2位は大方問題なければ入っていただきます。で、地域リーグの決勝ラウンドにたまたま入りたくないチームが。

ノルブリッツ北海道だって、あんときはそういうルールじゃなかったから最終的には入れ替え戦までやったけども、入れ替え戦の第1戦が終わった段階で、勝っちゃったじゃない?で、関係者が試合後に僕んとこに飛び込んで来てこう言ったんだよね。

『(JFLに)上がったら、もう断れませんよね?』という感じで(笑)

北電の人だったけど、このあとにちょっと冷静になって『2試合目にもし結果が出たときに辞退はできるんでしょうか?』ってもう一回聞いて来たから、僕は『いや辞退は基本的にできません』と話をしたんだけど、顔色を変えて『いや、本当に無理なんです』って言っていたよね。実際にクラブの運営状況もある程度は聞いていたし、地域や気候といった環境面でのハンディキャップ、そして寒さや降雪に長い間悩まされることとなるスタジアムのことを考えれば、『辞退できませんか?』と聞いてくるのは理解できないでもないけれど、いきなり試合後だったからね…。まあ北海道って気候的に3月の半ばぐらいに外で試合をするのはかなり難しいし、下手をすれば5月のGWぐらいまではホームで試合が出来ない可能性だってある。

JFL入替戦

ノルブリッツ北海道は堅守を武器にJFLまであと一歩と迫った

結果的にノルブリッツ北海道は2試合合計では引き分けに終わったけれども、PK戦で栃木ウーヴァに敗れてJFL入りは無くなったけど、この事があったからこそ、北海道のチームが入るかも?っていう時はどうしようか?ということも考える様になった。ましてや今年から、2ステージ制でやっているから、もし北海道のチームが上がって来たらどう対応しようかは問題になってくるかも?まあこれが、一年間で争う1リーグ制だったとしたら、北海道のチームは始めの部分でアウェーゲームの連戦でこなしてもらい、ある程度出来ると判断した時期からまとめてホームゲームを開催するっていうやり方でも可能なんだけれども、ホーム&アウェーのゲーム数を均等にすることを前提に日程を組んでいる2ステージ制では、そのやり方をするのも難しい。まあでもそれでも、ノルブリッツはあそこまでいっちゃったわけだからねぇ。

また、地域決勝では予選ラウンドの組み合わせによっては、自分たちは入れない(上がる意志がない)っていうチームが決勝ラウンドまでくる可能性もあるから。そうなると、どうしても決勝ラウンドに進出したチーム以外からも選ばないといけなくなってくるんだけど、そうなると予選ラウンドで負けた8チームの中から、もう一つ選ばないといけないってことになる可能性が産まれてくるけど、その可能性は限りなく小さいとは思っている。でもね、決してゼロでもないと思っている。また、J3に行くチームが増えるようなことがあれば、枠が4になることもあるだろうし、そうなると、去年みたいな形でそれなりの根拠を示して、皆さんに検討してもらうような状況になる可能性もあるってことだよね。

第3回に続く

(了)

(著書プロフィール)
市川伸一(いちかわ・しんいち)
1971年、埼玉県生まれ。NHK番組制作スタッフ、グラフィックデザイナー、雑誌・web編集者を経て、現在はフリーライターとして活動。ザスパ草津チャレンジャーズを中心に、JFL、地域リーグなどマイナーサッカー界中心に取材を続ける。これまでの主な寄稿先は『スポーツナビ』『J’sサッカー』『エルゴラッソ』など。この他にも、グルメ情報サイトや中古車情報誌など、他分野においても活躍中。

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